赤城の玉糸を使用した塩沢紬の八寸名古屋帯が織り上がりました。
2024/08/11
群馬県の赤城地方だけで産出されるの希少価値の高い「赤城玉糸」を
100%使用した塩沢紬の夏帯「八寸名古屋帯」が今月出来上がりました。
当館の50年のベテランの織子内田より子が
6月11日(火)から51日間掛けて丹精込めて織り上げました。
玉糸は、玉繭と言って2頭の蚕が一緒に繭玉を作ったもので、
糸が絡んでいる為、簡単に生糸が繰れない繭で、
屑繭とかはね出し繭などと言われた繭から取り出した癖のある絹糸のことです。
太くて硬くてゴワゴワした風合いは、着物には全く向かない糸です。
しかし、太細のあるザックリとした涼感のあるハリの豊富な質感は
夏帯の素材として他に類を見ない独特の風合いを醸し出す逸材なのです。
幅は8寸5分(32.3cm)、長さは1丈3尺9寸(528㎝)の夏帯サイズです。
色は、いろいろな色柄の着物に合わせやすい生成色の無地です。
夏塩沢・越後上布など夏の塩沢織にピッタリです。