今年5月12日(火)朝、誕生(孵化)した蚕は、50日間が経過し、営巣(繭玉を作る動き)を始めました。
2025/06/30
今年5月12日(火)朝、誕生(孵化)した蚕は、50日間が経過し、営巣(繭玉を作る動き)を始めました。
この蚕は、5月22日(木)の当館SNSで紹介した通り、令和6年5月9日と31日に当館で産卵した卵で、冷蔵庫で1年間冬眠していました。
4回脱皮した熟蚕(4齢)の幼虫は6月25日(水)から約1500mの絹糸を吐いて繭玉を作り始めました。これから、その中で5回目の脱皮をして蛹になります。
蛹は、3週間ほどすると繭玉の中で羽化して成虫「蛾」になす。繭玉の中で羽化した蛾は、口からタンパク質分解酵素を吐いて繭玉に穴を開けて(繊維を切断して)出てきます。
私たちは羽化する(繊維が切断される)前の繭玉から絹糸を採って塩沢織の原料にします。そんなことから私たちは、蚕を牛や馬と同様に「家畜」と位置付けて、数える単位は、「匹」ではなく「頭」を使い、1頭2頭と数えます。「家蚕」です。また、敬意を表して「ボコ様・お蚕様・お糸様」などと「様」を付けて呼びます。
孵化した成虫蛾はすぐに交尾をして、雌は産卵に備えます。雄は死滅して土に還り、生まれてくる子供の餌となる桑の木の肥料になります。
蚕は、営巣⇒蛹化⇒羽化⇒交尾⇒産卵と続きます。その様子をシリーズとして逐次お知らせしますので是非ご覧ください。また、是非ボコ様に会いに当館に来てください。夏休みには、夏蚕の誕生日当てクイズと名前募集を行います。