生産工程
麻織物地機(居座機)
麻織物である越後上布は、綜絖が1つだけセットされ、マネキによる開口運動や刃杼による緯糸入れ、杼と筬による打ち込みを行う地機(居座機)で織り上げます。原始的な道具ですが、糸にとって最も優しい道具です。
絹織物高機
絹織物である塩沢紬・本塩沢・夏塩沢は、綜絖が2つセットされ足踏みによる開口運動と手投げ杼によるよ緯糸入れ、筬による打ち込みを行う高機で織り上げます。
精密な絣織物はここから生まれます。
麻織物苧引き
越後上布の原料「苧麻」の茎の靭皮をはがして、苧引き板に乗せ、苧引き金でそいで、不純物を除去し繊維を取り出します。
麻糸作りの重要な第一段です。
絹織物真綿引き
塩沢紬に使用する糸は、真綿から糸を紡いで作った真綿糸です。
独特のふんわり感、ザックリ感はここから生まれます。
絹織物糸繰り
カセの状態で染められた糸は、次の工程(伸べなど)へ移る為に糸筋を整えながら、瓠(フクベ)に巻き取ります。
巻き取りが悪いと糸の張力むらの原因となります。
絹織物絣起し
8本の糸にまとめて加工を施されたよこ絣糸は、管に巻き取る為に1本1本に分けられます。
絹織物管巻き(糸巻き)
緯糸は杼にセットする為に竹の管に巻き取ります。
緯糸を経糸と良く組み合わせる為には、巻き加減が重要です。
絹織物整経
必要な本数(1,200本~1,600本)と長さ(3×4尺5寸=13m10cm)の糸を機玉にセットする為に、一定の張力でドラムに巻き取ります。製織する前の準備作業の重要な第一歩です。