伝統的工芸品指定本塩沢
- 概要
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本塩沢は、越後上布・塩沢紬・夏塩沢と共に塩沢産地の代表的な伝統織物であり、従来は「塩沢お召」の名で広く親しまれておりました。起源は350年前の寛文年間(1661~72)に堀次郎将俊により、強撚糸を用いた“シボ”のある強撚織物が考案され、近郷の婦女子に伝えたと言われていますが、文献上明らかにその生産を指摘できる資料としては、元治元年(1864年)の「覚」の中に運上品として「絹縮・・・」の記載がある事等により、江戸時代から当地で絹のシボ織物(絹縮)が生産されていた事が分かります。
特色
生糸を使用し、よこ糸に強い撚りを掛け、織り上り後に湯もみによって撚りが戻る力を利用して「シボ」と呼ばれる地風が特徴の絹織物であり、そのサラリとした肌ざわりと、十字絣と亀甲絣により構成された柄が上品さと優雅さを生み出しています。
詳細
- 指定
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- 昭和51年12月 国の伝統的工芸品に指定
- 技術又は技法(伝統的工芸品産業振興法より)
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- 先染の平織
- たて糸の絣と、よこ糸の絣とを手作業により柄合せし、絣模様を織り出す
- 地糸に使用するよこ糸は、米糊、蕨糊、布糊を用いる事
「のり付け」をした後「追ねん」をする事 - 絣糸の染色法は「手括り」・「手摺り込み」・「板締め」又は「型紙捺染」による事
- シボ出しは「湯もみ」による事
- 使用する原料
- たて糸、よこ糸ともに生糸を使用する
- 生産される地域
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新潟県南魚沼市
- 生産者
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塩沢織物工業協同組合会員
※指定品には「伝統証紙」が貼られています。